太田青磁の日記

There's no 'if' in life… こんにちは、短歌人の太田青磁です。

2017-01-01から1年間の記事一覧

短歌人2017年6月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年6月号 会員2(太田青磁) 花からはこんな感じに見えるのか自撮り棒なる宴会の景 塾終えし子とプール終えし妻との夜桜をみるわずかな寄り道 あてどなく仕事のわれを鎮めんとバリスタの手の…

書評『黄色いボート』原田彩加歌集

書肆侃侃房新鋭短歌シリーズ第三期として出版された著者の第一歌集。やわらかな感性と対象への温かくも細やかな観察眼がひかる。 スプーンを水切りかごに投げる音ひびき続ける夜のファミレス 現代歌人協会主催全国短歌大会で朝日新聞社賞を受賞した一首。都…

藤を見る花咲歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 4月29日に桜望子さんの開催する花咲歌会に参加しました。 今回は亀戸天神にて藤の花を愛でる吟行でした。 ゴールデンウィークのはじめということもありすごい人出でしたが、気持ちよい風に包まれる藤棚を見つつ、屋台で…

第11回現代の歌人を読む会を開催しました(谷岡亜紀さん、小塩卓哉さん)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 4月23日に第11回の現代の歌人を読む会を開催しました。参加者の入れ替わりもありつつ続けている読書会なのですが、今回は初参加の方が三名もいらして、どことなく始めたばかりの頃を思い出しつつ、楽しく歌を読みあいま…

短歌人2017年5月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年5月号 会員2(太田青磁) 東京駅の同じホームの掲示板「勝田」「高崎」「宇都宮」見ゆ 大宮を越えて北への車窓にはどこまでもどこまでも一軒家と畑 おとめ座のスピカ輝く春の夜 われの内…

書評『人魚』染野太朗歌集

「まひる野」に所属する著者の『あの日の海』に続く五年をまとめた第二歌集。見返しの紙質やプラスチックの帯にもこだわりがみえる。 ネルボンという眠剤を処方され妻と笑いし冬もあったな盂蘭盆は父の酒量のいや増して焼酎に氷鳴りやまぬなり この歌集の大…

短歌人4月東京歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 毎週、何かしらのイベントに足を運んでいるものの、気がつくとレポートをため込んでしまい反省の日々です。 4月9日に短歌人4月東京歌会に参加しました。 この日も多くの方が集まり50首を超える歌を活気を持って評をし…

夏韻集首都歌会とお花見に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今朝は9時から夏韻集首都歌会でした。 3か月に一度、大辻さんが上京して開催してくださる歌会に参加しています。夏韻集の方々はもちろん、未来のほかの欄の方々、さまざまな結社や無所属の方々との交流も楽しみな時間…

短歌人2017年4月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年4月号 会員2(太田青磁) 雨の日は一回休みというサイン(心の声はいつもただしい)不安にて眠れぬ夜は辛けれど起こされる妻はさらに辛かりどうして早く寝ようとしないとまっとうな怒りの…

第4回漂流歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 3月25日土曜日に漂流歌会に参加しました。漂流歌会は3回目の参加なのですが、比較的自分と作風が違う方が集まり、和やかにスイーツを楽しめる歌会なので、今回も楽しく参加しました。 今回は「全角英数字を含む歌」とい…

北原白秋『桐の花』

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 最近、近代の短歌を読みなおそうという気運が高まっており、友人数人と読書会をしています。 『桐の花』は白秋の第一歌集ですが、すでに二冊の詩集を出しているということもあり、短歌という詩形で歌いたいモチーフが明…

短歌人3月東京歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 3月18日の土曜日に短歌人の東京歌会に参加しました。 1月は新年歌会、2月は勉強会だったので、通常のスタイルの歌会は3か月ぶりです。はじめて東京歌会に参加したのが、2015年の3月だったので、成長できてるのかという…

とちおとめ歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 3月5日に宇都宮で開催された、とちおとめ歌会に参加しました。 普段都内で歌会をすることが多いので、遠征は楽しみでした。あわよくば紀行詠など作れればと思いながら、北関東へ向かったのですが、車窓の風景は思ったよ…

『洞田』批評会に参加しました。(4)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 『洞田』について、構成や詞書について触れてきたのですが、やはり歌集なので気に入った歌をいくつか引いてみたいと思います。 振りむけばあのひと冬の出来事が綺麗な駅として建っていた/洞田明子『洞田』(佐々木遥) …

『洞田』批評会に参加しました。(3)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 前回からすこし時間があいてしまいましたが引き続き、『洞田』を読んでいきます。 Ⅰ部・Ⅱ部はこちらから 『洞田』批評会に参加しました。(1) - 太田青磁の日記 『洞田』批評会に参加しました。(2) - 太田青磁の日…

『洞田』批評会に参加しました。(2)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 引き続き、『洞田』を読んでいきます。 Ⅰ部はこちら 『洞田』批評会に参加しました。(1) - 太田青磁の日記 ■Ⅱ部(主に口語新仮名) 阿波野さん:「洞田」が就職してからの時間は流れるが、大きな物語はなく、モードの…

『洞田』批評会に参加しました。(1)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 2月25日に洞田明子として、『洞田』批評会に参加しました。 染野太朗さんと吉岡太朗さんが立ち上げたユニット「太朗」が、題詠「駅」を募集して、集まったすべての歌を一首も落とすことなく再構築された歌集が『洞田』で…

短歌人2017年3月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年3月号 会員2(太田青磁) 二〇一七年一月一日うるう秒 一秒ながく初夢をみる 十四歳五ヵ月が七十六歳の「神武以来の天才」倒す 軽やかに腕をしならすチェリストは樵(きこり)のごとく組…

柴田葵「生活をする」を読みました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。柴田葵さんの歌壇賞応募作「生活をする」30首にを4名の評者が書いた評が、ネットプリントで配信されました。それぞれの違う角度から寄せられた評は読みごたえがあり、楽しく読むことができました。せっかくなので、わた…

第10回現代の歌人を読む会を開催しました(大塚寅彦さん、大辻隆弘さん)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 現代の歌人を読む会もついに二桁の回数を開催しました。参加してくださる人がいてくれてこその読書会なのですが、皆さんの鑑賞を聞きあいながら、読みが拡がり深まっていくのが楽しいです。 今回の歌人は大塚寅彦さんと…

短歌人2017年2月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年2月号 会員2(太田青磁) お客様の社屋に通う お客様の社食に通う またしても朝日付だけ更新されるスケジュール 動く歩道を逆に走って先月も先々月も協定に決められた通り残業しました眠…

『66』を読みました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 昨年出版された、超結社の同人誌『66』を紹介します。 66は、様々な結社に属する女性歌人の相互研鑽の場として発生した「六月六日の歌会」が発展したものをまとめられた冊子です。 発表作品、合評、題詠歌会の詠草となっ…

「うたの日」についての雑感

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の短歌人の談話室で村田馨さんが書かれていたように、インターネットで毎日開催されている「うたの日」という歌会があります。私も三角点で一度「うたの日」についてのエッセイを書きました。また、昨年末に開催1,00…

短歌人会新年歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 1月22日に短歌人の新年歌会に参加しました。全国各地から116首もの詠草が学士会館に集まり活気のある一日を過ごすことができました。 入会3年目で2回目の新年歌会参加となりましたが、去年に引き続きマイク係を担当し…

短歌研究2月号「相聞・如月によせて」

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 短歌研究2月号の「如月・相聞に寄せて」から、鳥居さんの連作を中心に引用します。 【指先】 指先でひかりを剥いでゆくやうにあなたのしろいページを捲る/「bibliophile」鳥居 暗やみにふれようとする指その指の冷たい…

「短歌のわたし、小説とかの私」に参加しました

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 1月15日に紀伊國屋書店新宿本店で開催されたトークイベント斉藤斎藤×佐々木敦「短歌のわたし、小説とかの私」に参加しました。 佐々木敦さんはこのイベントがあるまで存じ上げなかったのですが、文学、音楽、思想と多岐…

「見切られた桃」武田穂佳 短歌研究新人賞受賞後第一作

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 短歌研究新人賞を受賞された武田穂佳さんの受賞後第一作を読みました。この連作も予想通り読み応えがありました。11月号も新進気鋭の新人として紹介されているのですが、まずは「見切られた桃」を読んでみたいと思います…

未來夏韻集首都歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今年初めての歌会ということで、歌会始のテンション(大げさ)で臨みました。 今回は、大辻さんをはじめとした夏韻集の皆さま、未来各欄の気鋭の皆さま、心の花、塔、かりん、短歌人、無所属とバラエティ豊かな18名が集…

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。 短歌人の太田青磁です。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 さて、大晦日特別番組として、#CDTNK2016に参加しました。 12月31日の21時30分から、明けて元旦の1時16分まで二分おきに99名の歌人がとっておきの 短歌をタ…