2018-08-01 短歌人2018年8月号 短歌人 こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 御殿山の坂をのぼりて現代美術コレクションに浸るひととき洋館の階段ゆるく曲線を描く手すりの手ざわり滑らか前後左右を白きタイルに囲まれてわれの思考は四角くなりぬ鳴りやまぬ電話のベルを聞いていつ 誰も映らぬモニターの中に砂で描かれた共和国旗と太極旗わずか崩れて混ざりつつあり赤き服の案内嬢ら折り伏せるうごく歩道は闇へと続く 原美術館を訪れたときに作った吟行詠です。感想などお聞かせいただけるとうれしいです。