短歌人2018年4月号
今月の月詠です。
歌会のち二次会のち三次会のち京へと向かう夜のバスにて
スーツケースにアンソロジーを詰め込んで文フリというキャラバンに出る
夜行バスの座席は巣なり ペットボトルを数本持って巣にこもるなり
眠剤をキメそこなって一睡もできねばバスのたびをたのしむ
音もなく灯りもなくてひとりきりあてどなくエッセイの構想を練る
早朝の京都に手持無沙汰なれば『闇金ウシジマくん』で時間をつぶす
2月号の作品に月評をいただきました。内山晶太さん、ありがとうございました。
医者・歯医者・医者・医者・ミーシャ 聞きおればいしゃばかりなるMISIAの家族
意味ではなく音に特化した一首。が、医者や歯医者といった硬めの職業とエンターテイナーのMISIAとの意味的な落差もたのしい。音の同一性にみちびかれて、ミーシャがねじこまれてくるどさくさまぎれの雰囲気をそのままたのしみたい。
感想などお聞かせいただけるとうれしいです。