太田青磁の日記

There's no 'if' in life… こんにちは、短歌人の太田青磁です。

2016年自選五首

こんにちは、短歌人の太田青磁です。

2016年に発表した歌から、五首を紹介します。

 原発を再稼働します 防災は各自治体にお任せします

/短歌人2016年5月号

社会詠をしておかなければという思いが先走っている感じでした。結社の方に好意的な評をいただき励みになった歌でした。

午後五時にドボルザークを口ずさむ 帰れる家のあるあたたかさ
/うたの日2016年6月11日「17時」

うたの日が5ルームになった日の最初の薔薇です。のちに「濁音」でこの歌を思い出してくださった方がいたのもうれしかったです。

ティンパニをかかえて降りる階段が最初の試練 コンクールの朝
/2016年7月24日うたの日「階段」

うたの日で初めての秀歌でした。岩手県にある中学校の黒板に吹奏楽部への応援メッセージとして書いていただいた歌です。

居留地にテニスボールの音はずむ山手の丘を風吹きぬけて
/短歌人2016年8月号

結社の吟行で横浜を訪れたときに作った歌です。日本テニス発祥の地にて在りし日を思う歌は、現地に行かなければできなかったと思います。

夕暮れのスカイツリーはあでやかにうす紫のひかりこぼせり
/短歌人2016年11月号

個人的にお気に入りの叙景歌です。スカイツリーは毎日のように見ているのですが、時々見とれてしまうことがあります。

 

今年は足元を固めるのがせいいっぱいでなかなか媒体への投稿ができずにおりましたが、来年はもう少し活動の場を拡げていきたいと思っています。