2016-10-21 うたつかい2016年秋号 短歌 こんにちは、短歌人の太田青磁です。 うたつかい2016年秋号に掲載された歌を紹介します。 「島を離る」 吾の名を呼ばれたようで振り向けば見渡す限り一面の海 急坂を斜めに昇るエレベーター グラバー園へと吾を誘(いざな)う 軍艦の姿に似たる島影は昭和の廃墟として迫り来る 国内初鉄筋コンクリート住宅に窓枠だけが四角く残る ドの音を二回 汽笛を響かせてフェリー離(さか)る孤独の島を テーマ詠「オノマトペ」 せせらぎの流れ等々力渓谷にシュポンと響くラムネの硝子 感想などお聞かせいただけると嬉しいです。