「いまとここと現代短歌」第一部 現代歌人シリーズクロストーク
沖縄に移住した視点、パンは生活を表現するモチーフ、半濁音のあかるさ、静かなフェミニズム
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笹公人さんの『念力ロマン』江戸雪さん評
タイトルに念力が戻ってきた、具体的な題材、とくに過去をたくさん詠んでいる、懐かしさを感じさせる、体感覚を粘り気のある手触りとして表現している、童貞もキーワードのひとつ、静止画の中にある時間の流れ
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千葉聡さんの『海、悲歌、夏の雫など』岡井隆さん選歌、江戸さん佐藤さんが解説
さわやかさのある歌が並ぶ、横浜という都会の学校の教師としての視点、さらさらとした印象だが、粘り気はあまりないのか、うまく隠しているのか
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佐藤弓生さんの『モーブ色のあめふる』瀬戸夏子さん評
月百首、月そのものと、月が様々なイメージの文脈のなかでどのようによまれてきたのかを踏まえて、月を解体していく印象を受けた、死という言葉には抑制を感じさせる
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岡井隆さんの『暮れていくバッハ』フラワーしげるさん評
名人のエッセイのよう、リラックスさせるゆるやかさ、死や病気を日常として歌っている、誰にでも起こる勘違いの域に到達している、人間同士の会話から自然への流れ、ユーモアが随所にあふれる
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江戸雪さんの『昼の夢の終わり』駒田晶子さん評
自分自身の不安の記憶を嗅覚から思い出す、大事なことを大事な人と共有する喜び、川の名前、橋の名前が何度も繰り返される、大阪弁の楽しさ、生活している作者の姿が素直に伝わってくる
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一首一首に物語がある、存在しない弟はマクベスを想起させる、自分の持っている言語感覚を揺らがせる、おかしさとさみしさ、小さくて普遍的なことに価値をみるのはイギリス的
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駒田晶子さんの『光のひび』笹公人さん評
福島の歌はあえて外した、うらおもてが丁寧、上の句で構成をきちんと決めて下の句で詩情を浮かび上がらせる、せかいがくらいは震災を意識するとイメージが変わってくる、日常の描き方がよい
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瀬戸夏子さんの歌集(近刊)千葉聡さん評
冒頭から一気につかむ強さとよく分からない不思議さが両立している、ふたくちのけものの子どもをどう読むか、残忍な言葉が日常として迫ってくる、マリアはゆるしの象徴だろうか