太田青磁の日記

There's no 'if' in life… こんにちは、短歌人の太田青磁です。

短歌人夏季全国集会(2017)に参加しました。(2)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 引き続き、夏季集会の話題をいくつか。 「いい歌バトル@宇都宮」では、台本のない進行はやはり盛り上がるものだなあと思いました。運営については、外部の方にいらしていただくのであれば、受付は準備しましょうとか、…

短歌人夏季全国集会(2017)に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 8月5日・6日の2日間、短歌人の夏季全国集会が宇都宮で開催されました。 初日は「いい歌バトル」と称した、参加者(短歌人所属歌人10名+ゲスト宇都宮敦さん、服部真里子さん)がここ一年に出版・販売された歌集、総合誌…

短歌人2017年8月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年8月号 会員2(太田青磁) 納会は納涼船なり桟橋に職責順に社員居ならべり 舳先にて橋をくぐりぬ その橋の横顔しばし見つめていたり スマートフォンの激しく割れた画面見るわれのからだは…

書評『WAR IS OVER! 百首』南輝子歌集

ふめば肉体につたはるうおんうおん桜花ふみしむ父踏むやうにしやりしやりと舎利骨片の音させてこよひ喪の戸へ銀河ふりしく 南輝子の第四歌集は、一冊を通じて亡き父への挽歌であり、平和をこいねがう鎮魂歌で構成されている。桜や骨といった失われた命を彷彿…

短歌人東京歌会にて研究会発表をしました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 7/9(日)の東京歌会に参加しました。詠草は56首とけっこう多めでしたが、活発に歌の批評ができました。今回は月詠のを選をお願いしている方に批評してもらうことができて、視点や構成などの基本的な要素をもっと意識し…

サラダ記念日(本歌取り風パロディ)

「この味がいいね」と君がゑゑゑゑゑゑゑゑゑもとは唐揚げだった にぎやかに釜飯の鶏ゑゑゑゑゑゑゑゑゑひどい戦争だった 加藤治郎『ハレアカラ』(砂子屋書房) 「この味がいいね」と君が言ったから「並にサラダをおつけしますか?」 「お客さん」「いえ、…

第16回髙瀬賞受賞作「光のあわい」浪江まき子さん

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 短歌人7月号は髙瀬賞(短歌人新人賞)の発表がありました。 今年の受賞作「光のあわい」は一首一首に独自の観察眼があり、自分の視野と自分を俯瞰的に捉える視野の重なりをうまく描きとった歌が多く、都市に生きる生活者…

短歌人2017年7月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年7月号 会員2(太田青磁) パイプ椅子をたたむ早さを競いおり管弦楽団員なるわれは ぬばたまの月なき夜の川面見ゆラフマニノフの二番のピアノ 藤棚が風になびくに目あげればスカイツリーは…

書評『古歌そぞろ歩き』島田修三

著者は愛知淑徳大学学長であり、「まひる野」編集委員を長年にわたって務める古代和歌研究の第一人者である。本書は記紀万葉から近世までの古歌を広く一般読者に紹介した足掛け四年にわたる連載をまとめた一冊。「春、夏、秋、冬、賀、相聞・恋、挽歌・哀傷…

歌会についての雑感

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 歌会についての雑感として、最近感じていることなどを書きたいと思います。 歌会とはどんな場なのだろうか。わたしが初めて参加した歌会は「うたの日」というインターネット歌会であった。毎日、題が出され、その題をも…

歌会についての雑感のようなもの

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 ゴールデンウィークから1か月半ほどを歌会強化期間として、可能な限り歌会に参加してみました。タイムラインに煽られて適当に「行きます!」と言い続けていたらこんなスケジュールになっていました。 4/29(祝)花咲歌…

短歌人2017年6月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年6月号 会員2(太田青磁) 花からはこんな感じに見えるのか自撮り棒なる宴会の景 塾終えし子とプール終えし妻との夜桜をみるわずかな寄り道 あてどなく仕事のわれを鎮めんとバリスタの手の…

書評『黄色いボート』原田彩加歌集

書肆侃侃房新鋭短歌シリーズ第三期として出版された著者の第一歌集。やわらかな感性と対象への温かくも細やかな観察眼がひかる。 スプーンを水切りかごに投げる音ひびき続ける夜のファミレス 現代歌人協会主催全国短歌大会で朝日新聞社賞を受賞した一首。都…

藤を見る花咲歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 4月29日に桜望子さんの開催する花咲歌会に参加しました。 今回は亀戸天神にて藤の花を愛でる吟行でした。 ゴールデンウィークのはじめということもありすごい人出でしたが、気持ちよい風に包まれる藤棚を見つつ、屋台で…

第11回現代の歌人を読む会を開催しました(谷岡亜紀さん、小塩卓哉さん)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 4月23日に第11回の現代の歌人を読む会を開催しました。参加者の入れ替わりもありつつ続けている読書会なのですが、今回は初参加の方が三名もいらして、どことなく始めたばかりの頃を思い出しつつ、楽しく歌を読みあいま…

短歌人2017年5月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年5月号 会員2(太田青磁) 東京駅の同じホームの掲示板「勝田」「高崎」「宇都宮」見ゆ 大宮を越えて北への車窓にはどこまでもどこまでも一軒家と畑 おとめ座のスピカ輝く春の夜 われの内…

書評『人魚』染野太朗歌集

「まひる野」に所属する著者の『あの日の海』に続く五年をまとめた第二歌集。見返しの紙質やプラスチックの帯にもこだわりがみえる。 ネルボンという眠剤を処方され妻と笑いし冬もあったな盂蘭盆は父の酒量のいや増して焼酎に氷鳴りやまぬなり この歌集の大…

短歌人4月東京歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 毎週、何かしらのイベントに足を運んでいるものの、気がつくとレポートをため込んでしまい反省の日々です。 4月9日に短歌人4月東京歌会に参加しました。 この日も多くの方が集まり50首を超える歌を活気を持って評をし…

夏韻集首都歌会とお花見に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今朝は9時から夏韻集首都歌会でした。 3か月に一度、大辻さんが上京して開催してくださる歌会に参加しています。夏韻集の方々はもちろん、未来のほかの欄の方々、さまざまな結社や無所属の方々との交流も楽しみな時間…

短歌人2017年4月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年4月号 会員2(太田青磁) 雨の日は一回休みというサイン(心の声はいつもただしい)不安にて眠れぬ夜は辛けれど起こされる妻はさらに辛かりどうして早く寝ようとしないとまっとうな怒りの…

第4回漂流歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 3月25日土曜日に漂流歌会に参加しました。漂流歌会は3回目の参加なのですが、比較的自分と作風が違う方が集まり、和やかにスイーツを楽しめる歌会なので、今回も楽しく参加しました。 今回は「全角英数字を含む歌」とい…

北原白秋『桐の花』

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 最近、近代の短歌を読みなおそうという気運が高まっており、友人数人と読書会をしています。 『桐の花』は白秋の第一歌集ですが、すでに二冊の詩集を出しているということもあり、短歌という詩形で歌いたいモチーフが明…

短歌人3月東京歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 3月18日の土曜日に短歌人の東京歌会に参加しました。 1月は新年歌会、2月は勉強会だったので、通常のスタイルの歌会は3か月ぶりです。はじめて東京歌会に参加したのが、2015年の3月だったので、成長できてるのかという…

とちおとめ歌会に参加しました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 3月5日に宇都宮で開催された、とちおとめ歌会に参加しました。 普段都内で歌会をすることが多いので、遠征は楽しみでした。あわよくば紀行詠など作れればと思いながら、北関東へ向かったのですが、車窓の風景は思ったよ…

『洞田』批評会に参加しました。(4)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 『洞田』について、構成や詞書について触れてきたのですが、やはり歌集なので気に入った歌をいくつか引いてみたいと思います。 振りむけばあのひと冬の出来事が綺麗な駅として建っていた/洞田明子『洞田』(佐々木遥) …

『洞田』批評会に参加しました。(3)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 前回からすこし時間があいてしまいましたが引き続き、『洞田』を読んでいきます。 Ⅰ部・Ⅱ部はこちらから 『洞田』批評会に参加しました。(1) - 太田青磁の日記 『洞田』批評会に参加しました。(2) - 太田青磁の日…

『洞田』批評会に参加しました。(2)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 引き続き、『洞田』を読んでいきます。 Ⅰ部はこちら 『洞田』批評会に参加しました。(1) - 太田青磁の日記 ■Ⅱ部(主に口語新仮名) 阿波野さん:「洞田」が就職してからの時間は流れるが、大きな物語はなく、モードの…

『洞田』批評会に参加しました。(1)

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 2月25日に洞田明子として、『洞田』批評会に参加しました。 染野太朗さんと吉岡太朗さんが立ち上げたユニット「太朗」が、題詠「駅」を募集して、集まったすべての歌を一首も落とすことなく再構築された歌集が『洞田』で…

短歌人2017年3月号

こんにちは、短歌人の太田青磁です。 今月の月詠です。 短歌人2017年3月号 会員2(太田青磁) 二〇一七年一月一日うるう秒 一秒ながく初夢をみる 十四歳五ヵ月が七十六歳の「神武以来の天才」倒す 軽やかに腕をしならすチェリストは樵(きこり)のごとく組…

柴田葵「生活をする」を読みました。

こんにちは、短歌人の太田青磁です。柴田葵さんの歌壇賞応募作「生活をする」30首にを4名の評者が書いた評が、ネットプリントで配信されました。それぞれの違う角度から寄せられた評は読みごたえがあり、楽しく読むことができました。せっかくなので、わた…